購買満足度の高い接客のポイントとは?

弊社は昨年12月に、業務拡大に伴い、本社を名古屋から東京に移転させて頂きました。この移転に伴い、クライアント様へ更に強力なサポート体制をひけるようになりましたので、より一層、集客において業績アップをして頂けるよう邁進して参ります。

さて、ここ2回に渡り、「ブライダル冬の大商戦」の集客のカギとなるWEB集客のポイントについて連載を書かせて頂きました。今号の連載では、正しい即決とは何か?購買満足度の高い接客のポイントとは何か?について、書かせて頂きたいと思います。

最近、あるニュースで新規接客時の即決による成約からのキャンセル料の問題が取り上げられておりました。また私が訪問させて頂く式場やホテルでも、「即決」=「キャンセル率高い」とか「即決」=「強引な接客」というネガティブな印象を持っているプランナーが多いのも事実です。一方で、弊社の名古屋にある結婚式場では、今年創業10年目にして、過去最高の成約率、過去最高の年間施行組数を、「即決」により達成したのも事実です。一言で「即決」と言っても、前述のようなネガティブ要素の強い「即決」もありますが、弊社のように「正しい即決」を行う事で、手に入れられる未来はもっと輝きだします。しかし、残念ながら、「正しい即決」を出来ているプランナーが少ないのが事実です。また、「正しい即決」を教えられていない環境こそが問題かもしれません。

私が思う「正しい即決」とは、一言で言うと「購買満足度の高い買い物」である事が大前提です。「買えて良かった!」「良い買い物をした!」「早く人に教えたい!」そんな感情になって頂けるからこそ、「即決」もして頂けるのです。ここで以前の連載でも書かせて頂きましたが「即決理論」ついておさらいしておきます。

即決して頂く為に、新規接客でウェディングプランナーが訴求するべきポイントは大きく分けて、たった2つ。
①日程の希少性訴求 ②会場の魅力訴求

まず、「即決」して頂く為には、「消費行動」を喚起させる接客をしなければなりません。その為には、「消費行動」を喚起させるポイントを理解した上で接客する事が、大変重要になります。いつでも、何処でも手に入るものは価値が低く、数が少ないものは価値が高いと考える、経済・生活行為の中で人間が身に付けている共通認識。常識。
「今、決断しないと無くなってしまう」 「この機会を逃せば二度と手に入らない」 「少ないからこそ他人も欲しがるはず」 「数が少ないなら高額でも当たり前」 「良い物だから他の人が買った結果、残りが少なくなった」・・など、供給される数が少ない事には相当の理由があると考え、「購入」という消費行動がとられる事になります。

日程の希少性を伝える事と同じかそれ以上に重要になってくるのは、「会場の魅力」をお客様の期待以上に訴求していく事です。お客様の期待よりも低い魅力を訴求してしまった場合、お客様にとって結婚式という商品への購買意欲は下がってしまいますので、どんなに日程で希少性を訴求したとしても、決して購入という消費行動がとられる事はありません。もし購入という消費行動がとられたとしたら、それは俗にいう「押し売り」や「強引な接客」であり、キャンセルになる確率が高いと言えるでしょう。

では、どのようにしたら、ヒアリングで把握したお客様のニーズやこだわりを、会場見学において、お客様の期待以上の魅力で訴求し、お客様に感動して頂くことが出来るのでしょうか? 私が思うポイントをいくつかまとめてみました。

◆館内案内の効果的な順番

基本は、当日の流れに沿って館内を案内する事。その際、二人の希望日程の場合を想定して、具体的な時間を説明し、時系列にそってご案内する。その時期の気候やゲストの装いなど、より当日がイメージできるようなプレゼンテーションを心掛ける。また、最初から「即決して頂く」つもりで案内をすることが大切。

◆エピソードに惚れさせる

外見が良い、条件が良い。もちろんそれも大切。ただ、目に見えない商品だからこそ、エピソードにお客様は惚れる。そして、それが購買意欲を喚起する。

◆付加価値=そこで結婚式をした場合新郎新婦が得られるメリット

目に見えない商品だからこそ、お客様のご希望はもちろん、それ以外にも価値を感じて頂けるご提案をする。例えば、当日のゲストの方の待合風景や、ゲストの方にとっての自社会場でパーティをするメリット、ゲストの方からのもっとも多い嬉しい言葉、挙式後の新郎新婦からのパーティへの感想など、二人に「ここで結婚式をしたい!」と思ってもらえる為には、「新郎新婦の満足度+付加価値」が大切。付加価値は、お二人が望むパーティコンセプトに沿った内容でプレゼンテーションをする。

◆自社会場の強み(特長・自慢ポイント)は特に熱く(厚く)、比較して!

自社会場の強みは、キーワード化して伝える事が大切。同時に、他会場(競合会場)と比較しながら強みを伝えることで、お客様は自社会場に対して希少性を感じる。

◆見せ方一つにこだわる

よりお客様に魅力的にプレゼンテーションする為には、お客様を座らせる位置、立たせる位置、プランナー自身の立ち位置、扉の開け方、BGM、声の大きさ、身振り手振り、歩く経路等、細かいところまで計算されつくした館内案内が必要になる。また、当日の雰囲気が伝わりイメージが沸きやすいプレゼンテーション(飾り付け含む)が重要。自社会場の魅力を理解し、その魅力を最大限に伝える為の見せ方を考える。

◆落とし込む会場をある程度絞り込む

事前にヒアリングでお客様のニーズを把握したなら、案内する会場(おすすめする会場)は館内案内前に絞り込んで案内する。すべての会場を見せる事で、新郎新婦二人の意見が食い違う事もある。その結果、「決められない」というネックにつながる事がある。

◆お客様の不安要素はその場で解決

館内案内中に出てきた新たな不安要素は、その場でご理由を聞き、適切な回答をし、必ずクリアにする事。その場でクリアにできない場合は、すぐに調べるか、いつまでにお伝えできるかを必ず伝える。

◆自分自身を売り込む

会場を売り込むだけでなく、このプランナー(ここの会場のプランナー)に任せたいと思ってもらう事も重要。その為には、「すごい!!」「素敵!!」「ありがたい!!」この3つを気を付ける事。

◆試食の時間・タイミングを気を付ける

1時間以上かけた試食や会場見学途中での試食など、顧客心理を把握した適切なタイミングでの試食でなければ、成約率低下の要因ともなる。

プランナーの接客のクオリティチェックを行う際の参考にしてみてください。皆様の施設が、冬のブライダル商戦で大成功されることを心よりお祈り申し上げます!