撮影における競争戦略とは

前回、戦略とは、「違いをつくる」という事であり、その「違い」には、「程度の違い」と「ポジショニングの違いの」2種類があり、集客業務(WEBの入力・更新作業やブライダルフェア造成等)において重要なのは、競合他社との「程度の違い」を作るというお話をさせて頂きました。

今回は、撮影における競争戦略についてお話しさせて頂きたいと思います。
年始のブライダル商戦に向け、集客を上げていく施策の一つとして「撮影」を予定している施設は、少なくないと思います。弊社にも、年間を通してたくさんのブライダル施設から、撮影のご依頼を頂くのですが、特に夏の商戦前と冬の商戦前のこの時期に、ご依頼が集中する傾向にあります。
そこで、どの施設からも相談されるのが、「来館を上げる為には、どんな写真を撮ればいいの?」「どんなコーディネートをすれば、来館が上がるの?」という、具体的な方法に関してのご相談がほとんどです。それと同時に、「前回、撮影したけど、集客が上がらなかった。」という声も、多くの施設で聞こえてくるのも事実です。
では、なぜこのように、撮影をしたけど来館が上がらないという事になるのでしょうか?キラーカットのアングルに問題があるのでしょうか?それともコーディネートがトレンドから遅れているのでしょうか?それとも、モデルがマーケットに受け入れられてないのでしょうか?色味の問題でしょうか?
正解は、施設によって様々あると思います。しかしながら、何より大切なモノであるにも関わらず、多くの施設で見過ごされたまま撮影を行っていることがあると考えます。それは、「競争戦略」です。競争戦略を持った撮影をどれくらいの施設が行っているか?という事です。競争戦略とは、競合他社との「違いを作る」という事だと、前回もお話させて頂きましたが、まさに「撮影」にも同じことが言えます。
違いを作るという事を意識した撮影をされている施設もたくさんあるかと思います。しかしながら、なぜ来館が上がらないという事になるのかというと、そこにある違いというのが、多くはコーディネートに偏った違いを作る撮影であったりするケースです。私が、クライアント施設で撮影を行う際に大切にしているのも「違いを作る」という事ですが、どのような「違い」かというと、全ては紙面構成から逆算した「違い」です。

競争戦略は、「違いを作る」事であるとお伝えしておりますが、ここでもう一つ重要な事実をお伝えすると、「違いを作る」ことだけでは、競争戦略は完結しないという事です。もう一つの要素が揃うからこそ、競争戦略は完結し、競合他社より優位なポジションをとることが出来ると同時に、業績として反映されていきます。その、もう一つの要素というのは、「つなげる」という事です。まとめると、競争戦略とは、「違いを作り、つなげる」という事です。
撮影における、「違いを作り、つなげる」という事はどういうことかというと、断片的に競合他社と、コーディネートやアングルでのみ「違い」を作った撮影を行いキラーカットを撮っても、それ自体は素敵な素材かもしれませんが、集客に結び付くかということ話は別です。大切なのは、最終的な紙面構成に落とし込んだ際に、どの位置にキラーカットを配置するのか?そこにキラーカットを配置するのは「違い」を作れているか?「違い」が作れているのであれば、そこに配置するキラーカットはどのようなコーディネートが「違い」を作れるのか?そのように、「違い」を作る事を意識すると同時に、そのキラーカットが最終的にカスタマーの目に触れる段階の、紙面構成にまで「つながる」撮影でなければ、来館数アップにはつながりませんし、無意味な撮影になってしまう事が往々にしております。
撮影には多くの時間と費用がかかります。また、手間もかかりますし、社運を賭けた一大イベントになる事もあります。いうなれば、撮影は投資です。投資となると「回収」が出来て当たり前です。投資回収率の高い撮影を行いたいと考える施設は多いでしょう。しかしながら、ただ綺麗なコーディネートや、トレンドにのったコーディネートをし、撮影を行ったいいが、来館数が上がらないという施設が多いのは、「違い」を作ることが出来ていないのと、最終的な紙面構成まで「つながり」を意識した撮影を行っていないからです。お陰様で、弊社が請け負った撮影に関しては、全施設で来館数アップにつながり、クライアント様には大変喜んでいただいております。

業績アップには、全て理由があります。そして、正しい方法論があります。
是非、撮影を検討されている施設は、「違いをつくり、つなげる」という事を意識した撮影を行う事をオススメします。